schoo:デザインの歴史を学んで現在のフラットデザインを考える道しるべ【2】
今日の学びポイント
授業概要
- タイトル:デザインの歴史と分析的な見方【後編】フラットデザインにつながるタイポグラフィーとスペースのとらえ方
- 講師:佐藤好彦先生
- 放送日:2014年3月5日:60分
- 内容:20世紀のグラフィックデザインの大きな流れ
先生の著作から参考図書
今回の授業はこの本を基本にしているとのこと
この授業からフラットデザインへの考え方はこの本でとのこと
フラットデザインの基本ルール Webクリエイティブ&アプリの新しい考え方。
- 作者: 佐藤好彦
- 出版社/メーカー: インプレスジャパン
- 発売日: 2013/11/22
- メディア: 単行本(ソフトカバー)
- この商品を含むブログ (3件) を見る
学んだこと・補足
ブルーノート
- ジャズのレコードレーベル
- リード・マイルス:ジャケットデザイナー
- 文字の配置(アルファベット縦のラインをそろえる、写真の物と形をあわせる、帽子と似た形に文字を配置する)
- 色の使い方(1色・黒・白がアクセント(目線))
レコードジャケットがずらりと載っています(授業で使用)
Harper's Bazzr
- 雑誌:Harper's BAZAAR|ハーパーズ バザー
- アレクセイ・ブロドビッチ:1934年から1958年までハーパーズバザーのアートディレクター
アレクセイ・ブロドビッチ(Alexey Brodovitch)プロフィール ブロドビッチ ブロードビッチBrodovitch - Google 検索 - ファッション紙なのに、足下だったり顔が切れている写真など
- (時代の変遷:顔どアップばかりの表紙の時代)
- ファビアン・バロン:1992年から1999年までハーパーズ バザーのアートディレクター
- 形の面白さに戻る90年代
- 文字が重なるパターン
-
書体はBodoni:ボドニ - Wikipedia
中古ならアマゾンにありますね。付録で過去の表紙がずらりと見れて圧巻です。
こんな記事もありました。
スイススタイル(前回授業の補足)
Helveticaはこの頃出てきた書体ではあるが、実際にスイススタイルで使われていたのはアクチデンツ・グロテスクである。
Akzidenz Grotesk — 歴史のある古典的サンセリフ書体 - フォントブログ
ハーブ・ルバリン
- アヴァンギャルド:雑誌の名前と同時に書体の名前
- 書体がデザインのイメージを作る
- U&lc « Fonts.com Blog
エミグレ
- 1984年Macintosh登場
- 書体の変化
- 挑戦的な表現
- 流行の書体
- Emigre Home
- Emigre Fonts
ワイアード(WIRED)
- 雑誌名(授業中に見たのは創刊当時の雑誌です)
- 1990年Photoshop登場
- エフェクト処理の多様
- かけすぎ画像、蛍光色、デジタルっぽさ、詰め込み
- 技術の変化によってデザインが変わる
現在
- デジタルの過剰感(リッチ感)から揺り返し、フラットへと戻る?
- バランス感覚が大事
ものごとを分析しながら見る
- どういう発想で配置しているのか?
- 雑誌には流行があらわれる。
授業補足・気付き
授業で上がっていた名前で色々と画像検索をしていく
どういうデザインか、意図はどこにあるのか、制作のポイントなど考えながら見ていく。
フォントと言わずに書体と言う先生がさすが。
たくさん見て、たくさん考える。歴史は繰り返す。
90年代CGが出てきた当時はワイアードに限らず、コッテコテのダサイグラフィックが蔓延していました。CG恥ずかしいと思っていました。月日が流れデジタルで手描き風がすっかり普通になったなと思います。表現が自然になり、そこからフラットデザインへという流れはなんとなく分かる気がします。
授業内、先生のおすすめ書籍抜粋
- 作者: ブライオニーゴメス=パラシオ,アーミンヴィト,Bryony Gomez‐Palacio,Armin Vit,和田侑子
- 出版社/メーカー: グラフィック社
- 発売日: 2010/02
- メディア: 大型本
- 購入: 3人 クリック: 55回
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まとめ?
最後の質問で「ミニマルデザインとフラットデザインの考え方の違いはどんなとこでしょうか?」というのがありました。
先生の回答になっているのかいないのか分かりませんが
「「フラットデザイン=凹凸が無いとだけ考えるとつまらない。どういう風に整理していくか(が大事)」
のようなことを語っておりました。興味深かったのでもう少し突っ込んだ話を聞きたかったです。
ちょっとかけ足授業ではありましたが、色々な貴重な資料(古い雑誌や書籍)をチラッとでも見れて勉強になりました。
雑誌というのはその時代を知るのに分かりやすいアイテムでした。